ワインの歴史は、ブドウ畑と樽の間だけで紡がれるものではありません。あまり知られていないものの、同じように魅惑的なもう一つの世界が、海の深みに眠っています。何世紀にもわたり、数多くの船がワインボトルを船倉に積んだまま難破しました。失われたと思われたボトルは、海底という唯一無二の環境に守られていたのです。ある人々にとって悲劇だった出来事は、ワインの歴史にとって、過去をのぞく窓となり、未来へのインスピレーションとなりました……
Crusoe Treasureでは、この海中の物語に特別なつながりを感じています。幸いにも、難破船を探しているからではありません。海がワインにとって格別の守り手になり得るという、同じ前提を共有しているからです。
港にたどり着かなかったワイン――物語を秘めた難破船
タイタニック号(1912年)
伝説のタイタニック号から無傷のボトルが回収されたわけではありません。しかし記録によれば、その豪華な積み荷には、シャトー・マルゴー 1900年、シャトー・ディケム 1898年、そしてシャンパーニュ・ハイジック・アンド・カンパニー・モノポールなど、まさに珠玉のワインが含まれていました。祝宴の席のために用意されながら、決して供されることのなかった味わいです。北大西洋の静寂の中には、今なお何本かのボトルが無傷のまま眠り、再発見される日を待っているのかもしれません。
ヨンショーピング号(1916年)
第一次世界大戦中、バルト海で沈没したこのスウェーデン船には、シャンパーニュ・ハイジック・アンド・カンパニー・モノポール 1907年という特別な積み荷が載せられていました。1997年、冷たい海がその秘密を明らかにしました。ボトルは驚くほど良好に保存され、中にはオークションで天文学的な価格に達したものもありました。まるで時間が止まっていたかのように……いや、海がその本質を守っていたかのように。
バルト海の宝(1840年頃)
2010年、フィンランド沖での発見がワイン界を驚かせました。19世紀のシャンパーニュ168本、その中には伝説的なヴーヴ・クリコのボトルも含まれていました。1世紀以上も海中に沈んでいたにもかかわらず、泡立つ魂をなお保っていたのです。海は単なる液体の墓ではなく、ワインセラーにもなり得ることが、ここに示されました。
ポート――海を旅するワイン
旅するために生まれたワインがあるとすれば、それはポートです。酒精強化された個性と冒険心を備え、17世紀以来、海と大洋を渡ってきました。その歴史は、イギリスの海上貿易と大西洋の港々に織り込まれています。海は敵ではなく、航路でした。そして一つひとつのボトルには、強さ、甘美さ、深みへの約束が込められていました。
ワインの味方としての海――過去と現在
かつて偶然に起きていたこと――ワインが海底へ沈んでいくこと――は、今日、意志をもって実現できるようになりました。Crusoe Treasureでは、難破船の物語を海中ワインツーリズムという体験へと変えました。海中での熟成はもはや謎ではなく、科学であり、芸術なのです。